特定非営利活動法人バイオインフォマティクス・ジャパン
特定非営利活動法人バイオインフォマティクス・ジャパン (NPO Bioinformatics Japan) は、特定非営利活動法人促進法の規定に基づく非営利団体 (NPO法人) です。2009年12月に内閣府の認証を受けて設立されました。ゲノム情報の解読と有効利用を可能とするバイオインフォマティクス技術を広く社会に普及させ、とくにライフサイエンス分野の広範な知識をゲノムと関連づけた情報インフラストラクチャーを整備し、医療や産業の革新に寄与することを目的としています。具体的には、個人のゲノム情報に基づく個別化医療、病原体のゲノム情報に基づく感染症対策、植物のゲノム情報に基づく有用天然物探索、微生物のゲノム情報に基づく環境浄化、といったテーマに取り組みます。
ゲノム解読について
ゲノムは生命の設計図と言われています。その実体はDNAの塩基配列(A, C, G, T の4種類の文字列)です。テクノロジーの進歩により、ヒトをはじめとしたあらゆる生物種のゲノム塩基配列は高速かつ安価に調べることができるようになりました。しかしながら膨大な文字列(ヒトの場合は30億文字)にどのような意味があるかを解読することは容易ではありません。我が国では、ゲノムの文字列情報を生体システムの配線図情報(分子間の相互作用・反応ネットワーク情報)に翻訳し、システムの安定性やゆらぎの観点からヒトの健康や病気、また医薬品の効果や環境物質の影響などを統合的に理解するバイオインフォマティクス技術が開発されています。翻訳のための辞書に相当する KEGG (Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes) データベースは、ゲノム解読の国際標準リソースとして世界的に広く利用されています。
個別化医療について
薬に対する作用・副作用や、病原菌に対する抵抗力などには個人差があります。これをゲノム情報の個人差と関連づけ、ひとりひとりに最適な治療を行うことを個別化医療といいます。またゲノム情報だけでなく、生活習慣や他に服用している薬との相互作用といったことも当然考慮しなければなりません。個別化医療実現のためには、国民ひとりひとりが医師・薬剤師と連携して自分の健康管理に積極的に関与するという意識変革、それを支援する体制づくりが必要です。その第一歩として、服用している薬は処方薬だけでなくOTC薬も含めて自分で管理し、どこの病院でも利用してもらえる「お薬手帳と医薬品データベース」を普及させることが重要だと考えられます。
